子どもの科学を考える

2019.04.22 Monday 15:00
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    福音館書店の「かがくのとも」は600号を迎えました。

     

     

    私は福音館の絵本がとても好きです。特に「こどものとも」「かがくのとも」は、幼稚園、自宅、図書館、親戚の家、本屋さんなどなど、取り巻く身近な環境にこれらの絵本があり自然と好きになったのかも知れません。ですから、この好きな絵本のシリーズが50年の歴史を刻んだことに感動を覚えます。

     

     

    さて、「かがくのとも」はその絵本の表題通り、科学とはどういうものかを子どもたちが知る手立てをしている絵本です。ある物事には順序があって、その決まった順序で次がおこり、結果が出る。例えていえば、テントウムシ・アゲハチョウ・カブトムシなどの代表的な昆虫であれば、幼虫→サナギ→成虫の順序で成長過程が決まっているように、誰にでもわかりやすい題材を打ち出し、科学が子どもたちの身近なものであると知らせる役割が「かがくのとも」の真髄でしょう。

     

    本来、科学はもっと身近なもので、大人だけの難しい学問ではないのです。 ある物事に出会い、不思議さを知り、疑問に思い、それを探求してみたい、といった心の動きと共に、それを現実に移し、研究・実験、結果を出し証明していくことが科学です。幼稚園でお野菜やお花を栽培したり、幼虫から虫を育てたりするのは、実際に目で見て結果を知ることに繋がる、科学の経験の一つです。

     

    ですが、科学の面白さとは、証明した結果がこれまでにない結果を生む可能性がある未知な部分が魅力のひとつともいえます。(比べて、数学は結果が確証しています。どんなに頑張っても、数字の1は1です。1+1=2です。)

     

    実際、科学は常に反証される可能性を持っています。今の世の中で確証されている事実は科学の世界では、いつ覆されるかわからないのです。100%の確証がないのです。 これから育つ子どもたちが、確証されたものを覆す可能性は十分にあります。物事に興味をもち、「あれ、もしかしたら、違うんじゃないか?」と疑問に思い、その疑問の出口をみつけることにチャレンジする。そういった、何かにチャレンジしていく物事の考え方の土台を築く時期は、小学校の授業や大学の難しい講義だけではありません。幼児期の今も重要です。

     

    3歳から5歳の幼児には、十分にその能力が備わっています。ですから、幼稚園では、この時期の子どもたちの気づき、思い、探究心を大切に保育して参ります。

     

    ごきげんよう。

     

    バイリンガル幼稚園には、約1ヶ月遅れで福音館書店の「こどものとも」シリーズが届きます。 今年は「こどものとも」(年少・年中・年長)と「かがくのとも」です。↓

     

     

    category:Mika 別室 | by:SLAS日本部ブログ | - | -

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